InAequabilitas

Category : 事件・刑事司法

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手錠と法廷

この記事。笑った。

「気にしませんからやりましょう」、か。いい人だ(笑
というか、右手を外したところでもう「拘束されていない」状態に近いんじゃないかとも思うのだが…まあ、法的には拘束は拘束だな。

それにしても何故マスコミは「被告」にこだわるのであろう。「人」一文字つけたって別に変わらんじゃないか。
元裁判官の井上薫氏はこんな話を紹介されている。

井上氏が民事裁判の法廷に立ったときであった。当然裁判長だから被告のことは被告と呼ぶ。「では、被告…」
なんだか反応がないので見てみると、その被告の老人はステッキを振り回している。怒り狂っているのである。罪を犯したわけでもないのに「被告」と呼ばれたことにブチギレしたらしい。
井上氏が「これは法律用語で」とか「刑法のは被告ですよ」とか散々なだめたが老人の怒りは収まらない。仕方がないので、その法廷では名前で呼ぶ事にした。

こんな事も実際にあるのだ。マスコミ用語の「容疑者」、「起訴事実」、他にもあるけど裁判員制度も始まったんだし、正式なほうを使った方がいいと思う。僕だって小学校卒業するまでは被告と容疑者が正式名称だと思い込んでいた。そうだ、教育にも影響が(考え過ぎだ

そう言えば、結構真面目な服を着た被告人がサンダル履きで入ってくるとギャップに笑う。あれ止めればいいのに…。
京都地裁に傍聴に行った時、冒頭陳述のなかの被告人の脅し文句(恐喝だった)がみんな京都弁でちょっと可愛かったのを思い出した。それにしても京都地裁は法廷が綺麗だった…。目の前が京都御所だったりもするし。

始まっちまったねえ…

裁判員制度。

初日は対象事件が4件起訴されたそう。千葉2、秋田・青森1だったかな?
こんな調査結果が。

調査は17日に実施した。裁判員裁判に「参加したい」は16・2%。これに「あまり気が進まないが、義務なので参加すると思う」の37・2%を加えると53・4%となり、「参加したくない」を7・6ポイント上回った。
男女別では、女性の「参加したくない」が51・7%で過半数を突破。男性の同回答を12・2ポイント上回った。逆に「参加したい」は、男性が9・5ポイント女性を上回った。年齢が上がるほど抵抗感が強まる傾向がみられ、男女とも「参加したくない」は60歳以上が最多。30代が最少だった。
地域別にみると、「参加したくない」が最多だったのは東北の54・1%。最少だった北関東の40・9%と13・2ポイントの開きがあった。
「気が進まないが参加」と「参加したくない」とした人に理由(選択式)を聞くと、「正しい判断をする自信がない」が43・0%でトップ。以下「人を裁くことに抵抗がある」(26・0%)、「仕事などが忙しく時間が取れない」(15・8%)が並んだ。
一方で、「残酷な犯罪などを見聞きしたくない」は6・1%、「(被告人らから)逆恨みをされるのが怖い」は4・7%にとどまり、自分の能力への不安や生活についての事情などが、消極的な姿勢の中心的な理由となっている実態が浮かんだ。
また、「裁判の過程で被告が死刑だと思ったとき、死刑を選択できるか」を聞く質問では、「選択できない」が39・1%を占めた。審理の内容にかかわらず、法定刑の一つとなっている死刑を除外して考えるとする意見の多さも、制度の課題といえそうだ。



(え、一番やりたがってない東北で2件も起訴されたけどいいの…?)

裁判員制度批判3度目はもう書くことがなくなってきた気がするので何もしない。
(過去の意見はここここ)
何か情報不足で変な事書いちゃってたような気がするけども。
本として面白いのは『激論!「裁判員」問題』(木村晋介監修、朝日新書)。題のとおり反対派・西野喜一氏と賛成派・高野隆氏の討論と木村晋介氏の司会(?)の様子。賛成派は何を不思議な事を言い出すかなと思っていたら、意外とまともな(失礼!)主張が出てくる。双方の意見が同時に理解できてなかなか良書だと思う。…僕はブックオフに行くことをお勧めしておくよ!(本人は350円で買った)

高1が白バイを蹴り倒したそうな

記事はここ

別に少年法について論じようとかいうわけではない。
記事からだとよくわかんないが、この被疑者が追跡されついでに蹴倒したのかそれとも赤の他人を追跡していたバイクを蹴倒したのか。
被疑者がバイクに乗ってたのなら、むしろ無免許運転。バイク免許は16歳からのようだしね。
…僕が気になるのは罪状。公務執行妨害は解るが…殺人未遂ってどうか?
傷害じゃないのか。怪我させるつもりじゃないんなら過失傷害にもなる。
緊急逮捕できないからかな、とか思ったが傷害罪の長期も3年以上(15年)になってるし、単に大げさに言ってみただけなのだろうか。それとも…
悪読みしすぎなのかも知れないが、警官が重傷を負わされたということで裁判官の心証を悪くして厳しい処遇を与えられるようにしているのか?
でも殺人未遂なら「殺意があった」っていう自白(別の証拠の方がいいか)が得られなければ立証もできない。検察に送致したところで、裁判官はむしろ無罪としか判決を下せないだろう。殺意の有無が自白からしか窺えなければ、やっぱり無罪。まともな裁判官ならそう言うしかない。
もし「厳罰」を望むのなら傷害と公務執行妨害にしておいた方が確実じゃないかな。怪我も結構ひどいわけだしね。

検察庁in永田町

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クリックででかくなる。

東京地検/高検/最高検etcの合同庁舎。天気が悪かったのが残念。それにIXYしか持っていけなかったのも残念。ものすごい不審者扱いされたぜ!
裁判所/法務省/検察庁/警察庁/弁護士会の付近をうろうろし(その間約30分)、何と6人に声を掛けられる。

高裁で何やらを傍聴していたが裁判長の名前でも明らかにしようものなら僕が誰か判っちまいそうなので伏せる。
最高裁まで歩き。首相官邸まで行こうかとも思ったが止めた。

そして何がしたいのかって?検察庁の写真を晒したかっただけさ!

決闘罪ニ関スル件

知ってるか知ってないか、とにかくこんなニュースが。別々の話だけど。
Yahooニュース産スポどちらかお好みを。

決闘罪という言葉自体は刑法典を見てもどこにもない。決闘罪とは何者か。
明治22年12月30日法律第34号、「決闘罪ニ関スル件」。件で間違ってないよ。
なんとなんと、まだ廃止されてないんだ。とても短いので全文載せておこう。

第一条 決闘ヲ挑ミタル者又ハ其挑ニ応シタル者ハ六月以上二年以下ノ重禁錮ニ処シ十円以上百円以下ノ罰金ヲ附加ス
第二条 決闘ヲ行ヒタル者ハ三年以上五年以下ノ重禁錮ニ処シ二十円以上二百円以下ノ罰金ヲ附加ス
第三条 決闘ニ依テ人ヲ殺傷シタル者ハ刑法ノ各本条ニ照シテ処断ス
第四条 決闘ノ立会ヲ為シ又ハ立会ヲ為スコトヲ約シタル者ハ証人介添人等何等ノ名義ヲ以テスルニ拘ラス一月以上一年以下ノ重禁錮ニ処シ五円以上五十円以下ノ罰金ヲ附加ス
2 情ヲ知テ決闘ノ場所ヲ貸与シ又ハ供用セシメタル者ハ罰前項ニ同シ
第五条 決闘ノ挑ニ応セサルノ故ヲ以テ人ヲ誹謗シタル者ハ刑法ニ照シ誹毀ノ罪ヲ以テ論ス
第六条 前数条ニ記載シタル犯罪刑法ニ照シ其重キモノハ重キニ従テ処断ス
以上

今じゃ10円の罰金とか嬉しすぎて泣けるけど相場はちゃんと一緒に上がる。というか今はもう懲役だけになっている。今の罰則を。
1条-6月以上2年以下の有期懲役
2条-2年以上5年以下の有期懲役
3条-(殺人 刑法199条)死刑/無期・5年以上の懲役 (傷害 刑法204条)15年以下の懲役/50万円以下の罰金
4条①-1月以上1年以下の有期懲役
4条②-1月以上1年以下の有期懲役
5条-(名誉棄損 刑法230条①)3年以下の懲役・禁錮/50万円以下の罰金

この少年事件を見たらまず「なんだ、ただの喧嘩じゃないか」と思うだろう。だが明治40年10/14大審院(古いな)で決闘の定義がこう決まっている。
「当事者ノ人員如何ヲ問ハス兇器ノ対等ナルト否トヲ論セス合意ニ因リ身体生命ヲ傷害スヘキ暴行ヲ以テ相闘フ行為」
結構最近でもなぜか判例は出ている。昭和26年3/16最高裁第2小法廷で。
当事者間の合意により相互に身体又は生命を害すべき暴行をもつて争闘する行為を汎称するのであつて必ずしも殺人の意思をもつて争闘することを要するものではない。」
つまりは一般に喧嘩とされるものほとんどが「決闘」とされてしまう可能性があるのだ。
現実にそう気付かれた事で、平成初期まで「過去の遺物」と見なされていたこの法律も見直されるようになったという。
でもこれ親告罪じゃないんだよな。規制を厳しくしたければもう本当にあらゆる「普通の喧嘩」までが決闘とされてしまう。いや、まあ確かに普通の喧嘩だって暴行とみなすことができるけど…。そりゃ無きゃいいんだけど、完璧に無くせというのも不可能ではないのか。
それに5条。決闘は受けちゃいけないと言っておきながら、相手に「名誉を傷つけられた」と騒がれればせっかく断って潔白でいようとした者も罰せられてしまうのだ。これは理不尽じゃないか。ひょっとすると僕の条文解釈が足らないのかも知れないけどね。
これは刑法の一部改正でなんとかならないものかなと思う。3条あたりなんか完全に刑法に依存してるしさ。わざわざ分けておく必要もない。

なんか国会に最近飽きてきたよ。色んな理由で。ただ麻生さんはまた色んな理由から面白いが…。

Irony, Satire and Truth

Biography

北落師門

Author:北落師門
特徴: 研究者気質(何)、厭世家、人嫌い、典型的ブックワーム。
大量の学問だけで出来ていると思う。詭弁と皮肉で武装している。
目の悪さが半端ない。あと、電話と食事と世間話が天敵。
Detail/本棚

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