InAequabilitas

Date : 2012年03月

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断片 (:regressus in infinitum)

無限後退は不毛である。無意味である。しかしだからといって、無視して差し支えないというわけではない。確かに僕らは"日常生活を営むために"ある程度のところで思考を止めている(所謂日常生活とは一体何なのか?何故それのほうが重要だというのか?そもそも何を以て重要とするのか?無限後退がまた始まった!けれども置いておこう)。しかしその"思考終着点"がヒューリスティックなものに過ぎないということを自覚せねばならない。ヒューリスティックであるのは構わない、しかしそれを真であると錯覚するのは重大な誤謬である。書いてみれば至極当然の事、けれども敢えて書くのはどうもこの基本的な事を忘れている輩が多いようだから。
勿論僕は、自分が用いている"真"や"誤謬"が論理学の用語であり論理学を基礎づけるものが何であるか"語り得ない"らしいということも判っているし、故に上のステートメント自体ヒューリスティックなものであるのも自覚している。
ここ暫くの間、哲学しようとすると一定の部分まで思考した所で「だからそれがどうしたというのだ、僕には(人間には)恐らく何も知り得まい、どうせ結局みんな死んで消滅するのだ」という自らの声が横槍を入れる。この思考停止は鬱病の兆候か、或いは単なる僕の惰性であるか。
無限後退といえば、知人が師事していた日本語教師のエピソードを思い出す。彼は哀れなほどに真面目な人間だったそうだが、例えば生徒が「"おはよう"って何ですか」と質問をすると(知人は超初級クラスにいた)、彼はまず「朝の挨拶です」と答える。初級クラスであるので挨拶とは何ぞという質問がまた飛び出す。すると彼は次の日に分厚い辞書を数冊教室に抱えてきてこの果てしない質問に一つ一つ答えを出していこうとする。それが何日も(?)続いた挙句に「もうこの問題はここでおしまい!この話はなし!終わり!」と開き直るのがいつものパターンだったのだとか。しかし確かに、外国語の初級学習者には基本的な問題を説明するのが何より難しい。特に他の言語を使う事が出来ない場合は。
一体何だって周りの人間は"程よい"ところで遡行を止めることができるのだろう?論拠を求めるのは僕の良い習慣であるかもしれないが、障壁になっているとも言える。つい最近も知人に"君は自分の言ったことに逐一論拠を示そうとするがために、話している途中にしばしば逆戻りして聞き手にとって理解しづらくなる"と指摘されたばかりだ。文章なら書き直せばいい、しかし話すのにそうは行かない。彼の言ったことは100%、いや500%くらい真実だ。かつて数学が苦手だった頃、僕は幾何学の教師に"あなたの証明は砂上の楼閣ですよ"と注意された。これが切っ掛けで僕は数学の証明が書けるようになったし、他人を説得するためには自らの主張に論拠を示すことが重要だと認識した。だがあまりそれに忠実でありすぎるために却って逆効果になっているのかもしれない。けれども僕にはどこまで論拠を示せば十分なのかが掴めない。だから一対一の議論(論戦)には強くても、弁論はどうにも駄目だ。例えば法制度の改革について論じているというのに、僕ときたら逆転クオリアの話をし始めそうなのだから!

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夾竹桃科詰め合わせ

キョウチクトウNerium indicumキバナキョウチクトウThevetia peruvianaオオミフクラギCerbera odoramとミフクラギCerbera manghasプルメリア(インドソケイ)Plumeria rubraはそれぞれの記事を参照。
キョウチクトウ科(Apocynaceae)はリンドウ目のうちの一科で、180属ほどが存在する。APGの分類体系ではガガイモ科もキョウチクトウ科に含まれている。キョウチクトウ亜科(Apocynoideae)とインドジャボク亜科(Rauvolfioideae)という二つの亜科に分かれ、共通する点は大きく分類して3つ、A.葉序 B.花序と花の様子 C.果実の特徴 である。
A.葉序としては、キョウチクトウ科には対生するものが多い。しかしキョウチクトウのように三輪生したり、プルメリアのように互生したりするものもある。そして常に単葉となる。因みに多肉植物となる種も存在する。BとCでは、花序は基本的に円錐花序であり、また五弁の合弁花がほとんどである。蕾の時にアサガオの如く回旋するのが特徴。雄蕊は五本ある。子房上位で、果実は2裂する。有毒の物が多いとはいえど、液果は甘く食べられる物もある(カリッサなど)。

以下はキョウチクトウ科植物の写真(HD発掘品)の詰め合わせ。



ニチニチソウ Catharanthus roseus
catharanthus_roseus
ニチニチソウ属。原種(マダガスカル原産)は匍匐する小低木となるが、日本では一年草。茎高は約50cmで、鉢植えとしてよく栽培される。名の由来は花期の間(かなり長い)、毎日毎日絶えずに花を咲かせ続けることから。乾燥や暑さには強いが寒さには弱い。葉は長楕円形で対生し、全縁で長さは6-12cm。夏から秋に(非耐寒性のはずが冬に咲いていることさえある)、高杯形で赤紫、白等の花(径2-4cm)を咲かせる。果実は細長い莢状の袋果で、種子に長い毛がある。ツルニチニチソウ属と一緒に扱われた事があるが、現在は独立したニチニチソウ属がある(当時の学名はVinca rosea)。
catharanthus_roseus-1
全草にビンクリスチンビンブラスチン(旧名ビンカレウコブラスチン)、ビンドリン等、10種あまりのアルカロイド(総称ビンカアルカロイド)を含み、抗腫瘍剤・抗癌剤として用いられる。最初の二つにはチューブリン脱重合による細胞分裂阻害作用があり、他のアルカロイドにも白血球の作用を抑えたり、神経系統(特に中枢神経)に対する刺激作用があったりするものがある。食すると嘔吐、痙攣、筋肉麻痺、心機能障害また幻覚をも引き起こすが、それどころか催奇性もあるという。とはいえ少々食べたくらいでは劇しい毒性は示さない。



ツルニチニチソウ/ヒメツルニチニチソウ Vinca major/Vinca minor
写真はどれもmajor。
vinca_major-1vinca_major-2

ツルニチニチソウ属。多年生の蔓性草本で、茎の高さ(長さ?)は30-40cmになる。葉は卵形で対生する(minorのほうはmajorよりやや細め)。春から夏にかけて高盆形で青紫色の花(径4-5cm)を咲かせる。minor種の花は青紫よりは赤紫という感じ。よく似ているが、萼片の毛の有無と匍匐根で区別する事ができる(萼片が無毛であり、匍匐根が茎の各所で発根しているほうがminor)。また八重咲きのものもある(ペレナ種)。斑入り種はフクリンニチニチソウと呼ぶ(右の写真)。耐寒性は比較的強い。因みにminorのほうが耐寒性は更に強い。
ビンカアルカロイド(上述)は含まないが、いずれもインドールアルカロイドを含み、民間で医薬として用いられてきた(降圧、催吐、子宮出血や喀血等の止血)。minorに含まれるビンカミンには血圧降下作用があり、脳内血流を改善して記憶力・集中力を上げるという。薬と毒は紙一重、どちらも毒性を発揮しうる。minorには幻覚作用もある。



アラマンダ Allamanda cathartica
allamanda_cathartica
アリアケカズラとも呼ばれるようだ。アラマンダ属の常緑低木。成長がやたら速く、剪定をこまめにしないと長さはあっという間に5-10mにも達してしまう。高温多湿の所を好み、日照不足だと花が咲かなかったり葉がまばらになったりする。葉は3-4輪生し、枝の上部では対生或いは互生していることもある。形は披針形から倒披針形で、長さは10-15cm、幅約3cm。3-8月に枝先の集散花序に黄色の芳香ある五弁花をつける。径約10cmの花冠の内部には褐色の線が入る。10-12月には球形で大きさ3cmほどの棘のある朔果が実る。種子には翼があり、径2cm程度で扁平である。しかし結実するのは稀なので増やすのは主に挿し木で行う。
allamanda_cathartica-1
全株が有毒で、特に乳液の毒性が最も強い。毒性分はラクトンの一種であるアラマンディンで、抗菌作用がある。抗癌作用もあると考えられている。下剤の調合やマラリアの治療にも使われるらしいが、誤食すると唇が赤く腫れたり、口の中が乾いたような感じになる。続いて下痢、嘔吐、高熱等の症状が現れる。乳液が皮膚に触れると水疱や炎症を引き起こすのはもう言うまでもない。反面、塗布剤が湿疹等の皮膚病に効くとも。
allamanda_cathartica-2



アデニウム Adenium obesum
adenium_obseum-1
アデニウム属。日本では砂漠のバラとか天空のバラなる名称で通っているらしい。常緑性、乾燥地や寒冷地では落葉性の低木。高さ1-3mになり、生長スピードに個体差がありすぎるとか(笑)。盆栽に用いられる事も。葉は螺旋状につき、革質全縁、長さは5-15cmで幅は1-8cm。花は径4-6cm、写真のようにむやみやたらと派手な色である。
根と茎の汁液に30種ほどの強心配糖体(主成分Oleandrigenin-β-gentiobiosyl-β-D-thevetoside)のほかプレグナン数種(16,17-dihydroneridienone A等)を含み、タンザニアでは矢毒として用いられる。
adenium_obseum-2



テイカカズラ Trachelospermum asiaticum
trachelospermum_asiaticum
テイカカズラ属。名の由来は藤原定家の墓に生えてきたことから(一説に、死後も式子内親王を忘れられなかった藤原定家がこれに生まれ変わって彼女の墓に絡み付いたとも)。常緑の蔓性木本で、茎から気根を出す。樹皮の突起は気根の痕である。楕円形から狭長楕円形の葉は対生し、長さ3-8cm、革質で表面に光沢がある(幼木のほうがその質感は強い)。若い葉は葉脈に沿って白い斑紋が入ることが多い。花期は5-6月、垂れ下がった集散花序に白い花(径2-3cm)を咲かせる。花色は白から淡黄色に変化する。花弁は各々が捻れるが、回旋する方向がキョウチクトウと逆となる。二個が対になる莢状の細長い袋果は、熟すると縦に裂開して長い毛を持った種子を飛ばす。下の写真のように斑入り種もある(園芸の方面ではハツユキカズラなどと呼ばれるようだ)。また、キョウチクトウアブラムシが寄生することがよくある。
乳液を含む全草にトラチェロシド等を含有し有毒。皮膚炎を起こすのは勿論、誤食すれば呼吸麻痺や心臓麻痺を引き起こす。
trachelospermum_asiaticum



チョウジソウ Amsonia elliptica
amsonia_ellipticaチョウジソウ属。実はチョウジソウを狙って撮ったのではなくて、気付いたら画面の隅に映っていたのでトリミングしてきた写真(苦笑)。それにellipticaではなくangustifoliaとかtabernaemontanaであるかもしれないけれどもよく解らない…。
多年生の草本で、葉は披針形で長さ10cm弱、互生する。花期は初夏のころで、茎頂の集散花序につく。花冠の大きさは1.0-1.5cm。一花がチョウジ(香料をとる植物の一種)の花に似ているため、この名がある。果実は二股の袋果である。株分けや種蒔きで増える。また、ほとんどの都道府県では野生絶滅或いは絶滅危惧種に指定されている。
全草にエリプティシン、アリチリン、ビンカミン、β-ヨヒンビン等のアルカロイドを含み、血管の収縮や血圧低下を引き起こす。麻痺を起こすこともある。



オオバナカリッサ Carissa macrocarpa (Carrisa grandiflora)
carissa_macrocarpa
カリッサ属。常緑の低木で、樹高は数mになる。枝には棘がある(下の写真を拡大すれば見える)。果期は基本的に夏(しかし気候条件さえ整えば一年中結実する)。未熟の果実(液果)は皮に苦い乳液を含んでいるが、熟した実は酸っぱく食べられる。種蒔きで増やす事ができ(蒔いてから2-4週で発芽する)、育てるのも容易であるが苗木の生長はもどかしいほど遅いらしい。発芽から二年目くらいで果実を付け始める。乾燥や寒さにも強く、気温は氷点下5℃まで耐えられる。
carissa_macrocarpa-1
熟した実以外は全株が有毒。それも無毒なのは(イチイと同じく)果肉だけで、中の種子はやはり有毒。食べられるからといって安心しないように…。
carissa_macrocarpa-1



Wrightia religiosa
wrightia_religiosa
リグチア(ライティア)属。実は属名を含め和名を知らない。常緑高木。花はピンクから淡黄色らしい。
根に何だかよくわからない成分(ある種のアミノ酸、有機酸と糖類)を含み、全株から出る乳汁も有毒。誤食すると悪心、嘔吐、頭痛、眩暈等の症状を起こす。

[2012 9/24追記]
同属のセイロンライティア Wrightia antidysenterica の花。


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ああ、鬱だ

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Anoxic_Anaemic

新しい世界が君を待っている!たったそれきりの障害ならば、目もくれずに蹴飛ばしてしまえばいいのさ。なぜなら未来は希望に満ち溢れているのだから!

戯言は聞き飽きた、誰かもう少しましな言葉を投げてくれないか?たかが障害されど障害、僕にだって理由は判らない。人知れずに掌に毒を忍ばせて、右手で左腕を締め付ける。今日もまた100mLの温かさを流失した。それがどうだっていうのだ。たったこれだけの血液と平穏そうな日常数日分を等価交換できるなら、僕は喜んで心臓をも差し出そう。
(どこへ行ったって 僕は同じまま どこへも行けやしない、行けるはずがない)
ただの血の詰まった袋に過ぎないこんな僕にいったいどんな素晴らしい未来が開けているというのか、合理的に解説してくれる人間がいるのならさあ出てきてくれ。結局彼らの、或いは君の"説得"は僕を絶望に追い詰めていくだけだというのはもう判り切っている事じゃあないか。
いつでも不必要なものばかり傍にある。必要なものはここにはない。どこへ行こうとも僕は新鮮な空気を求めて喘いでいる。どうせ窒息してしまうのだから、もう一息に頸を掻き切ってしまっても同じ事だろう?

Irony, Satire and Truth

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北落師門

Author:北落師門
特徴: 研究者気質(何)、厭世家、人嫌い、典型的ブックワーム。
大量の学問だけで出来ていると思う。詭弁と皮肉で武装している。
目の悪さが半端ない。あと、電話と食事と世間話が天敵。
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