InAequabilitas

Date : 2010年02月

CURRENT MOON

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礼儀とは

僕は公共の場での立居振舞になるべく気をつけているほうだ(と思う)。
こういうときに限って規律を重視し始める。阿呆な組織の「決まり事」などせせら笑うにもかかわらず。
何度も「箴言」から引用して新鮮味がなくなってきた気がするが再び引用。
「多くの若者は、不躾と無作法とを天真爛漫のつもりでいる」、と。そういう「天真爛漫」な精神的ガキどもが僕はひどく嫌いである。

少なくとも物心ついたときから電車内(というか何処でも)でどたばた走り回った覚えはないし、今でも通路を爆走したりは絶対しない(ものすごい緊急事態を除くが、それも人生で3回内に入ると思う)。赤ん坊の頃から(年齢に照らして異常であるほど)泣き喚くことはなかったらしい、それに公共の場で大声でがなり立てたことは決してない。内でも外でも食事のときに音を立てて物を咀嚼しない。ガハハと大口開けて笑うなど論外で、Tシャツと短パンでオーケストラを聴きに行ったりはしない。全くもって尊敬できない野郎でも目上なら会釈くらいはする…
今挙げた程度のマナーも守れない奴を「精神的ガキ」と呼びたい。これくらいは当たり前だと誰もが(大多数は)認めると思う。しかし、最近僕を悩ませているのは「行動」ではない。
問題は「言動」である。
言動、というのは受け答えのことだ。話題のことではない。正式な集まり、たとえば出版記念パーティ(?出たこともないが)ではパチンコの勝ち負けだとか借金で首が回らなくてだとかを話題にする者はいないはず(と信じたい)。そうではなくて、例を挙げれば―

相手:「人生、前向きに生きることが大切だよな!悲観主義は何でもダメにするもんだ。」
僕:「いえ、私はそう思いません。あまりにも楽観的だと逆に物事をダメにするはずです」

このように僕が答えた場合、これは相手に対する無礼になるだろうか。
人が集まる場ではどこまでも相手に迎合することが礼儀に適っていると思われるような風潮がある。幸い僕はそういう「集まり」への誘いが来ると全身で断固拒否するため諦められる事が多く、変な気を遣うことも少なくて済むのだが、しかし周りに人間が全くいないという天国は実現しそうにもない。よって2週間に一回ほど「窮地」に陥る羽目になる。
思うのだが僕がたとえば意見を他人に述べて「そうですねえ」とだけにこやかに返された場合、相手としては僕に礼儀正しく接した(僕の意を損ねなかった)つもりだろうが、僕としては無視されるのよりもひどい無礼に感じる。なぜならばそれは僕の言葉をするりとかわして拒絶しているのと同じだからだ。もしも相手がぶすっと黙ったままだったり、「あんたの話は聞きたくない、つまらん」と言えば間違いなく無礼者の烙印を押されるのだろう。しかしなぜこの場合は許されるのか。それが全く不思議でならない。
僕としてはそんな奴がいたら鼻面をへし折ってやりたい衝動に駆られる(何とか抑えてはいる)のだが、いわゆる無礼な態度に対してぶちキレる人間はこれに対しては何とも思わないに違いない。何故だ、何故だ。

彼らは対立を好まない、周りの空気を濁したくないのだという仮説を持ち出してみるが、それは合わぬ。なぜなら「無礼者」に対しては彼らは「謝れよ!」とまで怒鳴りつけるからだ。怒鳴りつけなくても全身から不愉快そうなオーラを漂わせ始める。間違いなくそれは周りの者にも伝わり、空気は淀むだろう。

ライスは言った。「周りに同意見の人間しかいないとしたらそれは居場所を間違えているのよ」。
周りにいる全員が自分の意見に賛同しているというのもかなり不気味な状況である。なんだかみんな宇宙人に乗っ取られたのかとか何か企んでいるのかと思い始めてしまう。それが「敵」であっても、一人くらいは反駁者がいるというのは変に心強いものがある。まあ僕みたいな輩に全会一致で賛成してくれることもないだろうが。
何故「全会一致」や「多数決」を好むのか。何故反論を恐れるのか。それはむしろ自分が熟慮していないということを浮き彫りにしてしまう。もしかしたらそれを恐れているのか。
無礼とは何か、礼儀とは何か。相手によって姿をころりと変えてしまうものなのか。
いや、僕は抗いたい。たとえ絶対的な基準がなくても、そしてそれに依ることができなくとも、僕は真実を語りたい。
真実を語ることは無礼なのか、いや罪なのか。「知らぬほうがいいこともある」と言うが、それは事実を見ることを避けようとする逃げの姿勢である。どんなに事実が残酷でも、それを直視すべきだ。せめて直視しようとせねばならない。逃げてはならない。

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Irony, Satire and Truth

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北落師門

Author:北落師門
特徴: 研究者気質(何)、厭世家、人嫌い、典型的ブックワーム。
大量の学問だけで出来ていると思う。詭弁と皮肉で武装している。
目の悪さが半端ない。あと、電話と食事と世間話が天敵。
Detail/本棚

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