InAequabilitas

Date : 2010年01月

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生還…

死ぬかと思った。(誇張)

いや、しかし咳が5日間恐ろしいほど止まらなかったのである。一時本気で肺結核かと心配した。(笑
だが僕はもともと喘息持ちなので咳が止まらないと色々と危ない。気管が閉塞してしまえば窒息の危険もある。
そのままころっと逝っちまえとにかく、現在は治まった。お陰様で呼吸器疾患について少し勉強できたが。何だ、これが副次的な利益とでも言うのか。
快復したらバイモ(アミガサユリ、鎮咳薬)についてでも書こうかと思う。飲んでないんだけども。
血液検査の結果、なぜか白血球は基準値以下なのに血小板は基準値超え。血圧?高くなる見込みが永久に無い。赤血球数はすれすれで基準値。おめでとう僕。

そういえば喘息持ちで咳だけが治まらない場合、それは風邪が長引いているのではなく「咳喘息」である可能性がある。発作(喘鳴)とまでは行かないものの、ほとんど喘息の一環といえよう。痰が少なく空咳ばかりで咳き込んでいるときには喘息と肺結核が疑われる。
肺結核を疑うに足る理由をもうひとつ、それは寝汗である。もちろん寝汗をかいて咳き込んでいるだけでは肺結核ではないが。肺結核ならば咳は2週間以上続く。また胸痛を訴えることが多い(当たり前か)。また累痩、微熱がよく見られる。最も有名なのは喀血であろう。
因みに「血を吐くこと」にも区別があって、血を数ml吐くのが喀血、血が滲む程度なら「血痰」、それより少なく血が線状に滲むくらいなら「血線」という。あと喀血と吐血がよくごっちゃにされている気がするが、吐血は消化管から、喀血は呼吸器から。だから吐血なら嘔吐とともに出るし、喀血は咳と共に出る。とはいっても、飲み込んだ喀血を胃から吐き出すこともあるので一概には言えない。
吐血・喀血ともに患者を横にさせると、血が窒息のもとになる危険があるので上半身を起こして顔を横向きにして吐かせるべきである。

ところで、喘息の年間死亡者数(日本)は約5000人だそう。意外と多かったりするが、自殺者数(3万人超)と較べると…少ないのか多いのか…。

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霧の都

古びた鐘が時を打つ 霧杳の彼方に塔の影
薄汚れた目で其を仰ぐ 都会に彷徨い行き暮れて。
路地裏に沈む悲しみと 孤独な心の共鳴に
俯く面を上げれども 遮る霧はただ白く。
「僕はどこへと行けばいい?」 喧騒は問いを掻き消して
戸惑うことさえ許されず 霧の都に只一人

夕陰落ちる石畳 朧なランプの灯が浮かぶ
振り向く小路にあやしげな 飢え渇いた対の目を見る。
醜く嗤う淫売婦(さぶるこ)の 痩せた腕(かいな)をくぐり抜け
薄暗い岐路に立ち止まる 夜霧の他には誰もなく。
耳を塞ぐは風の声 古傷に沁みてうら悲し
闇を背負った孤児(みなしご)は 霧の都に只一人

ああ刻薄なる雑踏よ、霧時雨蔽うこの都市よ!
誰も気付かぬ街角に うなだれ立ち尽くす孤客の
悲哀は誰にも解るまい 伏せた瞳は翳々と。
鐘塔が降らす時の音 癒えぬ創痕を疼かせて
「僕はどこへと行けばいい!」 霧の都に慟哭を

ロシアの諺が

面白すぎる。面と向かって和訳をぶつけられたらみんな当惑するだろうなあ。

Назвался груздём, полезай в кузов.
訳:キノコだって名乗ったんなら編み籠に入れ。
つまり「やり出した事はきちんと責任を持って最後までやれ」ということ。

Алтынного вора вешают, а полтинного чествуют.
訳:3コペイカ盗んだら縛り首、50コペイカなら尊敬の的。
世の中そういうもんである。

Волос долог, да ум короток.
訳:髪は長く、知恵は短い。
これは「Ars longa, vita brevis(ラテン:学芸は長く、命は短し-ヒポクラテス)」をもじったもの。女をバカにするときに使うんだそう。

Голод - лучший повар.
訳:空腹は腕利きシェフ。
腹が減ってるときには何でも美味く思えてしまうものだ。

На бедного Макара все шишки валятся.
訳:可哀相なマカールの上に松ぼっくりがみんな落ちてくる。
要は「泣きっ面に蜂」であるが、松ぼっくり…って…。

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欺瞞の壁

「人は誰も記憶力の乏しい事を嘆きはするが、批判精神が乏しい事を嘆きはしない。」

有名なラ・ロシュフーコーの「箴言」に収められた言葉のひとつである。
近頃は―と言いたくなったがそうでもないらしい―批判は好まれざるものという見方が強いようだ。批判は潤滑な人間関係をぶち壊すから、というのが一般の見解らしい。ゆえに生ぬるい憶測と黙認の中にみな生きている。
どの本だったか忘れたが、著者はそれを「不誠実な生き方」と呼んだ。諸手を挙げて賛同したい。僕は誠実でありたい。お前ともあろう奴が、と知人に嗤われそうだが、僕は前よりは少しくらい頑丈になった。気付かれることなく役者であり続けるのは厭なんだ。演劇から抜け出したいんだ。

批判精神という拡大鏡を手にして、でき得る限り「正しく」世界を見ること。たとえ結果は間違っていたとしても、「観測結果」は欺瞞ではないこと。データの改竄と取捨選択を止め、真実を抉り出すこと。
これらが完璧にこなせる者は何人いるだろう。かく言う僕だって、都合のいいデータばかりを贔屓しているのではないか。
批判というのはケチをつけることだけではない。一般に思われている批判の語義はむしろ非難に近い。しかし、「批」も「判」も同じ意味(物事を裁き決めること)だ。良いものを悪いと言う必要もない。それはまた逆方向への意図的な歪曲であり、欺瞞である。


僕は「頭の悪い」人間を軽蔑する。頭が悪いとは、勉強ができないことではない。勉強が出来ても頭がとんでもなく「悪い」輩ならそこら中に跋扈している。逆に頭が良くて勉強ができない者もいるが(恐らくそれは不適応によろう)、前に述べた人種よりは遥かに少ない。実を言えば「頭の良い」人間それ自体がかなり見受けられない気がするのだ。
オウムの走狗となった名門大卒のエリートたち。所謂物わかりのいい「大人」。他人の意見の切り貼りを自分の意見だと思い込んでいる評論家。
彼らは勉強ができようとも、仕事ができようとも、「頭が悪い」。

では頭が悪い人間とは何か。それは自ら思考しない人間であり、抽象的命題に悩んだことのない人間であり、といった類の人種である。それでも自分の意見があると錯覚している者もいるが。更に酷い場合は逆に、思考する人間を馬鹿にしたりすることもある。
人は何故生きるのか、幸福とは何か、何故宗教は誰も救えないのか…黄ばんだ哲学書に記されていそうな問いに真剣に悩み続ける人間に対し、「そんなことばかりうじうじ考えてると大人になれないぞ」などと嘲笑を浴びせるはずであろう。もっと目先のことを大事にしろとのたまうかも知れない。
ならば僕は永遠に少年のままでいようじゃないか。思考を止めることが大人になる事だと言うのならば。


かのような本質的な問題に直面する問いを避けるのもまた欺瞞の一形態である。批判精神の角を磨き落とすのが他人との間に起こる衝突を避けるためのものなら、こちらは自身との衝突を避けるためのものだと言えよう。何故ならば「本質的な問い」に確実な答えはないからだ。一応の拠り所が欲しければ、古来からの数多の哲学書が古本屋に並んでいますのでどうぞそちらをご参照下さい。しかしそれではやはり単なるスクラップブックに過ぎない。
そうではなく、まずスクラップブックを作ってからそれを自分なりに別のノートにまとめ直し、自らの考察文を加えるのが最も理想的である。それでこそ得たものは何とかやっと自分のものとなりうる。



自らが正しいと思うことを選択し実行し続けること―たとえ周囲を敵に回しても―というのは、今の社会においては至難の業だ。それならせめて、思想だけでも自らを欺くのはやめたらどうだ。
再び「箴言」より。

「それとは知られずに、他人を欺くことは難しい。しかし、それとは知らずに自分自身を欺くことは容易い。」

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泣くほど解りやすい運動の法則

Ronald L. Reese著のUniversity Physicsと題された教科書を図書館でなんとなく手に取った。
中身はそんなに難しいことを言っていないが(たぶん物理専攻向けではない)、なかなか面白い。解説がわかりやすくて良い。
…と、運動の法則の章を開いて読んでみると―

以下、運動の第三法則(作用反作用の法則)のまとめをそのまま写してきたものである。

1. Forces occurs in pairs (like socks).
2. Each member of a given force pair has the same magnitude (the socks of a given pair are the same size).
3. The two members of a given pair points in opposite directions (socks are not worn this way!).
4. The paired forces act on different systems (socks are worn on different feet).


あのさ、分かりやすい事はとってもいいんだけど、ここまで解りやすいと泣けてきちまうよ。何も靴下と比較しなくても。


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Irony, Satire and Truth

Biography

北落師門

Author:北落師門
特徴: 研究者気質(何)、厭世家、人嫌い、典型的ブックワーム。
大量の学問だけで出来ていると思う。詭弁と皮肉で武装している。
目の悪さが半端ない。あと、電話と食事と世間話が天敵。
Detail/本棚

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