InAequabilitas

Date : 2008年10月18日

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裁判員制度

僕は裁判員制度反対論者なんだが。

そもそも裁判員制度っていうのはくじで選ばれた一般市民が6人、3人の裁判官と一緒に殺人とかの重大事件を審理するもの。
アメリカの陪審とかとはちょっと違って、むしろドイツとかの参審制に似てる。
陪審だと、陪審員が有罪無罪を決めて、裁判官が量刑だけする。裁判員制度では、有罪無罪から量刑まで両者が一緒にやる。

裁判員は仕事なんかを休んでまで公判に出なきゃいけない。確か判決出るまで同じホテルとかに拘束されちゃう。
で日当などなど色々お金くれる。
一般市民が近付きがたい司法の場に近づける、世論を判決に反映できる、ということで可決されちゃったんだけども。

同じホテルに拘束され続ける。人は大抵逃れたいって思うよな。
そうするとどうなる?判決を急いでしまう。つまり?判決が適当になるってことさ。
よりによっても殺人とかの重大事件だろ。死刑にもなりかねない。
世論としては「凶悪犯罪者たちはみんな死刑にしてしまえーい」みたいなもんだろ。そんな馬鹿みたいな先入観を持ったど素人達に正しく人を裁くことなんてできるのかな?

熟練の裁判官でも判断を誤ってしまうような事件を愚かな俗人達に審判させる?戯言にしか思えないがね。
公判にかける時間を短縮し、費用を削減する。削減された費用は裁判員たちに払う日当とかよりよっぽど高額だろう。
情報の渦に巻かれてるような時代なんだから、幾ら借り物の知識を詰め込んだって幼少から刷り込まれた偏見に勝てやしないよ。
世論なんか糞くらえ。そんなものは政治に反映させときゃいいんだ。司法の出る場じゃない。

凶悪犯罪者はそれはそれで事実。危ないのも事実。でも人間だよ?
死刑の重さを真面目に考えて言ってるのかあんたたちはって言いたくなる事が良くある。
刑罰による汚点は消し難い。罰金、拘留くらいならまだいいかもしれない。懲役、禁錮、たとえ後で間違いだったと解っても人の心は固い。
でもまだ彼らは生きてる。弁論の余地もあるし、とりあえず未来がある。
死刑は?国家という強大な機関によって生命を奪われる。取り返しはつかないね?
だからと言って僕は死刑反対論者ではない。まず司法による厳密な審理が何回もあって、その上法務大臣が裁判資料見ながらじっくり考えるんだから大体間違ってはいないだろう。
僕は素人達の軽はずみな、ふわふわしたその判断で死刑を下して欲しくない。

司法試験にがんばって受かって、司法修習を2年くらいやって、また試験に受かって、何年も何年も経験を積んだ法曹だけが本当の刑罰の重さを知ってる。僕だってなんか知ってるみたいに書いてるが、それは知識上のもの。
まず刑法には謙抑性がある。刑罰っていうのはultima ratio(ウルティマ・ラティオ=最後の手段)とされている。ちょっと法律をやれば出てくる話。
だからまず警察に微罪処分ってのがある。警察限りで事件を終わらせること。
そして検察は起訴猶予ができる。前科はつくけれど、公判には持ち込まないってこと。
最後が裁判所。ここまで来たから適当にやっちゃっていいよって話なんかじゃない。ここでも刑法の謙抑性は働くべきだね?
法格言にあるよ。無辜の不処罰、とか無罪推定、とか。
つまり100人の悪人を逃がすより、1人の潔白な人を処罰することの方が悪いってこと、そして99%の黒は灰色ではなく、白だっていうこと。

みんなどうせ検察が提出した証拠しか見ないだろ。弁護側の証拠も同じだけど、見せられたものしか見ないんだ。
見せられてない部分を突くってことを思いつかないかなあ。そんなの期待するのは馬鹿って?

とにかく、来年5/21に始まっちゃうこの裁判員制度。僕はひたすらに反対するよ。今更法改正は無理だろうけどね。
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Irony, Satire and Truth

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北落師門

Author:北落師門
特徴: 研究者気質(何)、厭世家、人嫌い、典型的ブックワーム。
大量の学問だけで出来ていると思う。詭弁と皮肉で武装している。
目の悪さが半端ない。あと、電話と食事と世間話が天敵。
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